【剣盾】第8世代の色違いポケモンの情報まとめ
こんばんは、むぅんです。
発売され間もなく1週間が経とうとしているポケットモンスターソード・シールド(剣盾)ですが、色違いポケモンに関してググっても「現在調査中」「過去作ではこうだったから今作もこうである可能性も?」的な記事ばかりヒットしてキレたので現時点で判明している情報をまとめたいと思います。なるべく詳細な情報を載せるようにしているので文章量が多いのはご了承ください。
今作は色違いの光り方が2種類存在する
Shiny Pokémon rarity has been split! Same 1:4096 odds to obtain a shiny, but there are two types of shiny. 15/16 show stars, 1/16 show squares. Square rarity is 1 in 65536!
— Kurt (@Kaphotics) 2019年11月20日
Basically, if your Trainer ID cleanly matches the PID (xor), it will be squares rather than stars. pic.twitter.com/Lerr23LtB7
まずは何と言ってもこれでしょう。初めて情報を見たときは度肝を抜かれました。どうやら今作は同じ色違いポケモンでも、繰り出したときの光り方にレアなパターンが存在するようです。
全世界でこれだけ多くの人がプレイしているにも関わらず、初めて大きく取り上げられたのが発売から6日も経ってからというところからもその希少さが分かります(そもそもこれまでポケモンで遊んだことがある人は光り方が違うという発想がないため、レアなパターンを運良く引いた人も「今作はこういう光り方なんだな」としか思わなかったことが要因だとは思いますが)。
光り方は星のエフェクトが出てくる従来のもの(形状は第3世代のものが最も近いです)と菱形のエフェクトが出てくる全く新しいものの2種類です。便宜上、ここでは前者をスターエフェクト、後者をスクエアエフェクトと呼称します。
肝心の出現率ですが、そもそもの色違いの出現率が であるのは前作同様で、更に の確率でスクエアエフェクトになるようです。すなわち、スクエアエフェクトの色違いの出現率は ということになります。これはポケルス感染率のちょうど であり、☆3レイドのメタモンが6Vである確率ですらこれの2倍であることから如何に低確率であるかが分かります。
Thus, from wild encounters, you would expect the following ratios:
— Michael (@SciresM) 2019年11月20日
65520/65536-> forced shiny (squares)
15/65536 -> already shiny (stars)
1/65536 -> already shiny (squares)
So 65521/65536 wild encounter shinies will be squares, and 15/65536 will be stars.
ところが、バグにより野生ポケモンの場合のみ意図した通りの確率になっておらず、スターエフェクトとスクエアエフェクトと出現率が逆転するどころかスターエフェクトは殆ど出現しないそうです。その確率はスクエアエフェクトが 、スターエフェクトが となっており、野生でスターエフェクトの色違いと遭遇する確率は約 という自然遭遇で5Vを引き当てるより3倍ほども難しい信じられない極低確率となります。これが具体的にどれくらい低い確率か想像もつかないとは思いますが、1回のエンカウントに20秒かかると仮定した場合、休憩なしで24時間365日プレイし続けても出会えるまでに平均で11年4ヶ月かかるといえばある程度その確率の低さは伝わるでしょうか。ちなみにその過程で、剣盾のボックスを野生産の色違いだけで平均で4回以上隅から隅まで埋められるくらいに色違いと遭遇することになります。
やっていることは2つのROMで同時に色違いを出しているようなものなので、もし遭遇した人は何が何でも捕獲しましょう。マスターボールはこういうときのためにあります。
余談ですが、もちろんひかるおまもりの効果は乗るので、それを持っていれば確率は約3倍の にまで上昇します。先程同様、20秒おきにエンカウントを繰り返すと平均でおよそ3年9ヶ月に1匹は出会うことができる計算となります。
ここからは少し難しい話になるので読み飛ばしてもらっても構いませんが、光り方の決定方法についても書いておきます。
まず、ポケモンが色違いになるかどうかはトレーナーID(TID)とポケモンが持つ32bitの固有の値(性格値、PID)によって決定されます。
という計算を行った後、 であれば色違いになります。16bitの値どうしでXORをとっているため が取りうる値は 通りありますが、そのうち色違いとなるパターンは 通りなので、 という確率になるわけです。一方、スクエアエフェクトになる条件は であることなので、 という極低確率になるようです(これはTIDとPIDの上位16bitと下位16bitがそれぞれ完全一致していることを意味します)。また、野生で出会ったときに限っては上記ツイートで"forced shiny"とされている判定が の確率で発生し、そのときに強制的に となるようなPIDに書き換えられるためスターエフェクトが異常なほど出にくくなります。
これは推測ですが、"forced shiny"とは「色違いでなければならない」状況であるにもかかわらず を満たさなかったときに色違いに矯正する処理のことで、本来であれば であるいずれかの整数にランダムにしなければならないところを で固定してしまったが故に起きたバグではないでしょうか。もしこの処理がランダムになれば"forced shiny"がされていようがいまいがエフェクトの出現比は常に となるはずです。
確率を上げる手法はバグで台無しになっていた
Serebii Update: Day 8 of our Pokémon Sword & Shield coverage continues with some specific data about rates for Shiny Pokémon. No combos required, just the amount of Pokémon of that species you've battled. Details @ https://t.co/gDbXkHSvkT pic.twitter.com/fXCf8JuW1Q
— Serebii.net (@SerebiiNet) 2019年11月21日
毎度恒例の色違い連鎖は今作でも存在していますが、バグで殆ど意味のない状態になっているそうです。詳しくは後述します。
今作はORASのサーチレベルのように、図鑑に「戦った数」という項目が存在します。ORASではサーチレベルが上昇するにつれずかんナビのサーチで色違いが出現する確率が上がっていましたが、それと同様に戦った数が増えればその分色違いの遭遇率が上がるようです。戦った数はサーチレベルと異なり逃げるだけではカウントされず、倒すか捕まえることで初めてカウントされます(倒すのはトレーナーのポケモンでも可)。
その遭遇率は何と海外の公式サイトで公表されています。ここまで具体的な情報が公式から出てくるのは初めてなので大変驚かされました。
公式ではこの他にもオーラポケモン(個体値が何箇所かVであったり、Lvが通常よりも高いオーラを纏ったポケモン)の出現率補正についても書かれていますが、ここでは色違いに関する補正だけを抜粋します。なお、出現率は目安です。
戦った数 | 判定回数 | おまもりなし | おまもりあり |
---|---|---|---|
0~49 | +0 | 1/4096 | 1/1365 |
50~99 | +1 | 1/2048 | 1/1024 |
100~199 | +2 | 1/1365 | 1/819 |
200~299 | +3 | 1/1024 | 1/683 |
300~499 | +4 | 1/819 | 1/585 |
500~ | +5 | 1/683 | 1/512 |
公式では「n倍」のような表記でしたが、これまでのポケモンからして「n-1回判定を増やす(PIDを生成し直す)」という処理になっているのはほぼ間違いありません。ひかるおまもりの処理も当然ここに乗ってくるはずなので、色違いの出現率は最大で でしょう。しかし、前述の通りORASのように孵化では戦った数を稼げないほか、ORASと違いサーチのような確実に特定のポケモンに出会う方法も存在しないため、エンカウント率の低いポケモンを野生で光らせるのは現実的ではありません。よって、今作から追加されたあかしを付けたい方や、ほぼ確実にダイヤパターンが欲しい方以外は素直に国際孵化を行ったほうが良いでしょう。
…というのが公式の情報でしたが、実はバグによりこの処理は最大でもたった3%の確率でしか発生しません。すなわち、ポケモンを倒し続ける意味はほとんどなかったと言えます。以下に最終的な出現率を示します。
戦った数 | ボーナス発生率 | おまもりなし | おまもりあり |
---|---|---|---|
0~49 | 0.0% | 1/4096 | 1/1365 |
50~99 | 1.5% | 1/4035 | 1/1359 |
100~199 | 2.0% | 1/3939 | 1/1348 |
200~299 | 2.5% | 1/3810 | 1/1332 |
300~499 | 3.0% | 1/3657 | 1/1313 |
500~ | 3.0% | 1/3562 | 1/1301 |
流石にこれは低すぎますね…。ひかるおまもりを既に持っていた場合、500回もポケモンを倒しても確率にほぼ変動はありません。先日ガラルヤドンの実装のために行われた最新のアップデート(1.1.0)でもこのバグは修正されなかったようですが、前述のエフェクトの比率がおかしいバグ含め早めに修正されることに期待します(後者は孵化と住み分けできているため が と反転するくらいならむしろアリな気はしますが)。
【11/12追記】
発売からもうすぐ1年が経過しますが、冠の雪原が配信開始されてもなおこの確率は修正されておらず、現在では仕様と考えられているようです。海外公式サイトではそのことに一切触れていないことが混乱を招いたのは間違いないと思われるのですがそちらは修正されないのでしょうか…。
リーグカードに色違いを見つけた数が記載される
今作は色違いを見つけた数(種類)がリーグカードに記載されるようです。とんでもない廃人項目ですが、このように数字で「何種類捕まえた」という情報が具体的に出るとなると、いつかは395種類というスクショが出回る日が来そうな予感がします。
捕まえることができないポケモンは光らない
Pokemon Sword/Shield's code guarantees that any pokemon too high level for you to catch cannot be shiny.
— Michael (@SciresM) 2019年11月14日
ワイルドエリアでは序盤でも非常にレベルの高いポケモンと出会うことができますが、あまりに戦力差があるとボールを投げることができません。そのようなポケモンにはブロックルーチンがかけられており、光ることはないようです。
国際孵化の判定回数は前作と同じ
Breeding logic: same as before, +6 if MM, +2 if charm. HA inheritance still 60/20/20, otherwise 80/20 for dual ability. Destiny Knot still 5 IVs, otherwise 3. Everstone still behaves same for inheriting nature & altform for non-native.
— Kurt (@Kaphotics) 2019年11月14日
Still looking around for other shiny stuff!
今作でも国際孵化の判定回数は+6回で前作と同じようです。ひかるおまもりと併用することで最大約 となります。
とここまで書いて思ったのですが、前作は+5回だったような気がするのですが気のせいですかね…?
【追記】ときどきこのブログを閲覧した方が「今作は判定回数が増えた?」とつぶやいているところを見かけましたが、原文では"same as before"(以前と同じく)と書かれていることもあり、個人的には前作と変動はないと思っています。単純に+5回と書くべきところを+6回と書き間違えたのではないでしょうか…?(ちなみに前作が+5回なのはほぼ確定です)
SV法や固定孵化法が使えなくなる
RIP /r/SVExchange and all other SV shiny hatching communities.
— Kirzi (@zKirzi) 2019年11月28日
If you breed a nonshiny egg, and trade it to a save matching its SV, PID will change and it'll hatch nonshiny.
第6世代以降一部界隈で流行っていたSV法(TIDとPIDの上位12bitと下位12bitでXORを取ったものをそれぞれTSV、PSVと呼称し、PSVとマッチングしたTSVを持つトレーナーにタマゴの孵化を代行してもらい色違いを確実に生む方法)が使えなくなりました。最も、かなりグレーな方法であったため仕様変更は仕方ないともいえます。なお、この仕様変更はSV法を潰すためのものでなく、意図されずたまたまこうなったものであるそうです。その代わりに、今まで他人に孵化前の色違いのタマゴを渡すことで通常色になっていたこともなくなりました。これにより、今まで(滅多なことでは)できなかった孵化代行が容易に行えるようになりました。
それよりももっと大きな仕様変更は固定孵化法が使えなくなった(発見されていないだけ?)ということです。これまでタマゴの受け取りを拒否し乱数をずらすことで、隠れ特性や性別などをある程度選択することができていましたが、今作からはそれができなくなりました。幸いなことに孵化にかかる時間は過去最速であるので、お目当ての個体でなかった場合は素直に孵化しなおしましょう。今作はめざパもないですしね。
ブロックルーチンは健在
今作にもやはりブロックルーチンは存在します。いつも通りザシアンやザマゼンタ、ムゲンダイナといった禁止伝説は光らないほか、タイプ:ヌルやヒトカゲ、エレズンのような他人から貰うポケモンも光ることはありません。そればかりか、今作は最初に貰える御三家すらも光らないということで、色違いガチ勢に絶大なショックを与えることになりました。当然タマゴから生まれる個体にブロックルーチンはかかっていないため入手自体は可能ですが、それでもショックは大きかったようです。色違い個体で冒険をしたい人には辛い仕様変更でした。
なお、化石から復元できるポケモンたちはタマゴを生むことができず実質準伝説枠のようになっていますが、こちらは色違いを入手することができます。化石の入手もバージョンによる出やすさはあるもののそれほど困難ではないため、まとめて復元して厳選するのも良いでしょう。過去作ではひかるおまもりの適用外だったためそこには注意が必要かもしれませんね。
マックスレイドバトルでも色違いは出現する
マックスレイドバトル、特にキョダイマックスポケモンであっても色違いは出現するようです。現状出現率が上がっている一部のポケモンを除き、キョダイマックス個体の出現率は特定の巣穴の紫の柱から5%または10%というとんでもない低確率であるため、筆者も殿堂入り後毎日全ての巣穴を確認しているにも関わらずこれまで自然湧きしているところすら見たことないほどです。幸運にも出会うことができた方は後述する方法で複数体所持するのも1つの手かもしれません。特に人気の高そうなキョダイマックスリザードンは前述の通り、ホップから貰えるヒトカゲにブロックルーチンがかけられているため入手はここでしかできません。
なお、執筆時点で出現率の上がっているポケモンはソードでセキタンザンとアップリュー、シールドでラプラスとタルップル、両バージョン共通でマホイップとなっています。恐らくこれらのポケモンが再ピックアップされることはないはずなので、どうしても色違いが欲しいなら何が何でも今のうちに捕獲しましょう。
そんなレイドでの色違いですが、戦闘開始前から既に色違いかどうか(および性格や個体値、特性など)が確定しているばかりか、マルチで挑んだ場合ホストに依存してゲストの分も全員色違いになる仕様だそうです。すなわち、ホストが捕獲することなくレポートを書く前にソフトを終了すれば日付が変わりさえしなければ色違いの個体を量産できるということになります。ここで思い出してほしいのが、冒頭に触れたように「色違いかどうかはトレーナーのID(TID)とポケモンのID(PID)で決まる」仕様であるということです。レイドは捕まえた各個人が親になる仕様ですので、親が異なる状況で全員が光るとはどういうことだ…?となって調べたところ、TIDに合わせてPIDを強制的に色違いとなるように書き換えることでこの問題を解決しているそうです。すごい。
For shiny raids, each trainer gets a shiny with a different but similar PID. Half is the same, the other half adjusts based on the trainer's TSV.
— Kirzi (@zKirzi) 2019年11月25日
I'm just not sure how it rolls each trainer's PID in the first place.
PIDは上位16bitと下位16bitに分けられてXORされますが、この内の片方をPIDとXORを取ったときに15以下に収まるような値に変更するそうです。XORという演算は任意のビットを好きなように変更できるものなので、この方法で上手くいくのですね。
ちなみに、1/4までの期間限定で色違いのコイキングが超高確率で出現する夢のようなキャンペーンも開催されていました。詳細は以下よりどうぞ。
ひとまず現時点で分かっている情報はこれくらいです。また何かあれば追記します。